24/02/14 中田 喜直さんゆかりの地、旭川で楽しむ第23回旭川「雪の降る街を」音楽祭に行ってきました。

氷見 健一郎公式サイトをご覧下さりありがとうございます。

2/11 旭川クリスタルホールで行われました、第23回旭川「雪の降る街を」音楽祭を鑑賞してきました。その様子をこの記事ではまとめたいと思います。

今回紹介する公演はこちらです↓

第23回旭川「雪の降る街を」音楽祭

日時 2024年2月11日(日)14時開演(13時半開場)

会場 旭川市大雪クリスタルホール 音楽堂

司会・うた たいら いさお/西山 琴恵

ソプラノ 中江 早希/大山 佳奈

ピアノ

佐藤 拓音/竹中 美結

井上 詠舞/本間 晴華

加藤 森瑚/本間 明華

新町 由美/菅原 奈津子

鳥谷部 美帆/渋谷 藍香

合唱

コール・マミー/メール・コール なでしこコーラス/旭川女声合唱団

指揮 菅野 龍雄

【主催】 旭川雪の降る街を音楽祭実行委員会

【共催】 旭川市教育委員会

【後援】

・旭川観光コンベンション協会北海道新聞旭川支社

・NHK 旭川放送局

・HBC 旭川放送局 (一社)日本童謡協会

・AMP 旭川音楽振興会

【協力】

・(株)ヤマハミュージックリテイリング旭川店

・音楽出版ハピーエコー

・ナカダ音楽事務所

【特別協賛】

・(株)ロバ菓子司

・(株)富士建設コンサル

・旭川プロバスクラブ

クリスタルホールへ

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旭川市大雪クリスタルホールは、JR旭川駅より徒歩10分ほどの距離にある音楽ホールです。施設内には音楽ホールの他、旭川の歴史を伝える博物館、会議室があります。

音楽ホールは2階席まであり、座席数は約600席、残響時間1,7秒と良い音響でした。一度コンサートで歌ったことがあるのですが、とても歌いやすいホールで、残響音の美しさにとても惚れ惚れしていました。木の美しさを魅力のひとつにされていますが、木目の美しい舞台です。

舞台上の照明もとてもおしゃれで、吊られている照明がとても華やかでした。今回の後半の舞台では、照明のパターンが追加され色味に変化が加えられたのですが、とても綺麗でした。

今回の演奏曲目について

今回の演奏会で目立ったのが《雪の降るまちを》でした。冒頭に鳥谷部 美帆さんがご自身で編曲されたバージョンで、ピアノ・ソロで演奏されました。雪が空から落ちてくる様子が美しく表現され、歌の情景が浮かばれる演奏でした。

その後中田喜直さん自身が編曲された中田 喜直楽曲メドレーの最後にも雪の降るまちをが。第二部では合唱版として、そして演奏会の締めくくり、最後の全員合唱では手話まで加わり、雪の降るまちをがとても旭川の皆さんに愛されているのだなと実感しました。

中田 喜直さんはとてもスキーが得意で、よく旭川にスキーを楽しむためにいらっしゃっていたそうです。滞在中、中田さんが旭川の雪を指して、「これが正しく僕が雪の降るまちをで描いた雪なんだ」とおっしゃったと会場のトークで話されていました。

演奏会ではピアノ独奏だけでなく、連弾、合唱、歌、ソプラノ独唱と様々な演奏スタイルで中田喜直さんの世界を堪能しました
(※プログラム上、マイク付きがうた、なしには声種が表記されていました)。

演奏曲目については以下の通りです。

・雪の降る街を(ピアノソロ)(ピアノ編曲・鳥谷部美帆)
・さくら~夏の思い出~小さい秋みつけた~雪の降る街を
(編曲・中田喜直)

・怪我(詩・西條八十)

◯「六つの子供の歌」より(ソプラノ独唱)
・うばぐるま(詩・西條八十)
・鳥(詩・小川未明)
・風の子供(詩・竹久夢二)
・たあんき ぽーんき(詩・山村暮鳥)
・ねむの木(詩・野口雨情)
・おやすみ(詩・三木露風)

・手をたたきましょう(6手連弾 ピアノ編曲・渋谷藍香)
・めだかの学校

・汽車は走るよ(連弹)
・演奏会用練習曲(ピアノソロ)
・夏の思い出(8手連弾)

・2台のピアノのための軍艦マーチによるパラフレーズ

_休憩_

・めだかの学校(詩・茶木滋)(うた)
・大きなたいこ(詩・小林純一)
・おかあさん(詩・田中ナナ)
・かわいいかくれんぼ(詩・サトウハチロー)
・夕方のおかあさん(詩・サトウハチロー)
・さくら(詩・関原斉子)

◯「女声合唱曲集」より
・ぶらんこ(詩・安西冬衛)
・小さな手(詩・宮本正清)
・忘れなぐさ(詩・深尾須磨子)
・夏の思い出(詩・江間章子)
・雪の降る街を(詩・内村直也)

◯「ほしとたんぽぽ」より(詩・金子みすゞ)(うた)
・ほしとたんぽぽ
・こだまでしょうか
・わたしと ことりと すずと
・たいりょう

◯「魚とオレンジ」より(ソプラノ独唱中江 早希)
・はなやぐ朝(詩・阪田寛夫)
◯「木の匙」より
・悲しくなったときは(詩・寺山修司)

・歌をください(詩・渡辺達生)

・すばらしき自然とともに(詩・とわせ・たまみ編曲・伊藤幹)(中江 早希、独唱、合唱)

・若い街から(詩・菅原志郎)(合唱)
・北の街に鐘は鳴る(詩・阪田寛夫)
・冬がくると(スキーの歌)(詩・小林純一)

・雪の降る街を(詩・内村直也)(全員演奏)

演奏を聴いて

クリスタルホールの音響の素晴らしさを改めてここに書かせてください。充実した響きがあるにも関わらず、音の芯がぼやけないんですよね。この音響のお陰で中田喜直作品をはじめとする日本歌曲の演奏会にはもってこいの空間といえます。札幌hitaruの小ホールもそうですが、北海道には小編成向けにも素晴らしいホールがたくさんありますね。

歌の独唱だけでなく、ピアノや合唱でも中田喜直さんの楽曲を楽しむことができてとても良かったです。日本歌曲、童謡をマイクで歌うコーナーもあり、クラシックの演奏会での発声とは異なるのですが、こちらのほうが中田 喜直作品の良さが生きるのではないかと思える曲も多くあり、新たな発見がありました。

演奏会全体を通じて、たいら いさおさんと、西山 琴恵さんの司会進行で進み、テレビの歌謡ショーのようで、とても楽しく演奏会を鑑賞できました。ちょっとした仕草や、言葉遣い、舞台での身のこなしひとつひとつが洗練されていて、大変魅力的でした。

この演奏会トータルで2時間半という大ボリューム、おなじみの曲から初めて出会う曲まで、中田喜直さんの楽曲に魅了された時間でした。

最後に

中江 早希とピアニストの新町 由美さんとの音のやり取りがクリスタルホールと巧みに調和し、ここは歌曲を楽しむためのホールなのではないかと思ってしまうほど素晴らしい演奏でした。新町さんにお話を伺ったところ、こちらのホールでの録音もなかなか良いとのことでした。

いつかこのホールで録音することができないかなぁーと夢を膨らませつつ、演奏の余韻残る中、名残惜しくホールをあとにしました。また遊びに来たいです!