Osmo Pocket 3から4へ買い替えレビュー|見た目以上に進化した画質・操作性・転送速度

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どうも、氷見健一郎です。

旅先やホテル、飲食店での動画撮影に愛用してきたOsmo Pocket 3を、Osmo Pocket 4へ買い替えました。

Pocket 3の画質や機能に大きな不満があったわけではありません。むしろ、小さな本体に1インチセンサーと3軸ジンバルを収めた完成度の高いカメラとして、最後まで気に入っていました。

買い替えの直接的な理由は、使っていた個体が突然電源を落とすようになり、ジンバルの動きも不安定になってきたことです。バッテリーの持ちも明らかに短くなっていました。これらはPocket 3全体の欠点というより、長く使った私の個体に生じた不調と考えるべきでしょう。

「性能には満足しているのだから、もう一度Pocket 3を買うのもありではないか」と迷いました。それでも、どうせ買い直すなら新しい世代を選んでみようとPocket 4を購入。実際に使ってみると、外観から想像した以上に、撮影体験が細部まで改善されていました。

先に結論をまとめると、Pocket 3は今から選んでも十分に魅力的です。一方、画質だけでなく、操作、追尾、保存、転送まで含めた快適さを一段上げたい人には、Pocket 4へ買い替える価値があります。

Osmo Pocketシリーズを使い続けたくなる理由

このシリーズの最大の魅力は、ポケットに入るほど小さなカメラに、1インチセンサーと機械式3軸ジンバルが組み合わされていることです。

スマートフォンも手軽ですが、撮影中に通知や着信が入ったり、容量やバッテリーを動画と共用したりします。Osmo Pocketなら、画面を回して起動し、そのまま撮影へ移れます。スマートフォンより目立ちにくく、大型カメラのように身構えずに持ち歩けるのも、旅の記録では大きな利点です。

1インチセンサーは暗所にも強く、夜の街や照明を落としたレストランでも、細部がノイズに埋もれにくい映像を残せます。とくに室内で料理を撮ると、照明の温かさや表面の艶、皿の立体感が自然に出やすく、私にはiPhoneで撮影した絵より一段おいしそうに見えます。

また、対応するDJI Micのトランスミッターであれば、別体レシーバーをカメラへ挿さずに直接接続できます。すべてのDJI製マイクが無条件で直接つながるわけではなく、対応機種の確認は必要ですが、旅先でケーブルや受信機を減らせるのは実に便利です。Pocket 4は対応トランスミッターとの接続に加え、最大4チャンネルの音声出力にも対応しています。

ミニ三脚やバッテリーハンドルも、本体の小型感を損ないにくい実用的なアクセサリーです。テーブル撮影、定点撮影、長時間のVlogまで、必要に応じて小さな構成から少しずつ拡張できます。

Pocket 3とPocket 4の主な違い

公式仕様を中心に、普段の撮影で関係しやすい項目を整理しました。

項目Osmo Pocket 3Osmo Pocket 4
センサー1インチCMOS新しい1インチ積層型CMOS
レンズ20mm相当・F2.020mm相当・F2.0
本体サイズ139.7×42.2×33.5mm144.2×44.4×33.5mm
重量179g190.5g
最大スローモーション4K/120fps4K/240fps
カラープロファイル10-bit D-Log M10-bit D-Log
静止画約9.4MP最大37MP(SuperPhoto)
ズーム4K時最大2倍のデジタルズーム2倍ロスレスズーム、4K時最大4倍
被写体追尾ActiveTrack 6.0新ActiveTrack(ActiveTrack 7.0)
内蔵ストレージなし107GB
公称動作時間最大166分最大240分
転送microSD/USB-C/Wi-FimicroSD/USB 3.1/Wi-Fi 6、最大800MB/s
画面2インチOLED・700nit2インチOLED・1000nit

※動作時間は、25℃、1080p/24fps、Wi-Fiと画面をオフにしたDJIの試験条件です。4K撮影や追尾、画面表示を伴う実使用では短くなります。価格や仕様は記事執筆時点の情報です。

数値で見ると、Pocket 4はPocket 3より4.5mm高く、2.2mm幅広く、11.5g重くなっています。それでも手にした印象や収納性はほぼ同じで、「小型だから持ち出せる」というシリーズの長所は保たれています。

買い替えて最初に驚いたのは、白飛びの少なさだった

Pocket 4もセンサーサイズは1インチですが、中身はPocket 3と同じではありません。DJIは新しい1インチ積層型CMOSへ更新し、最大14ストップのダイナミックレンジと10-bit D-Logに対応させています。

実際に撮影すると、明るい窓や空、照明の反射と暗い室内が同居する場面で、Pocket 3より粘りを感じました。ハイライトが急に真っ白になりにくく、明部から中間調へのつながりが滑らかです。

単に解像感を強めたというより、光の強い部分と暗い部分を同時に残せる余裕が増えた印象です。映像全体に立体感が出るため、「同じ1インチなのに絵がきれいになった」と感じたのだと思います。

もちろん、14ストップはメーカー公称値であり、撮影モードや設定によって実効性能は変わります。それでも、逆光や夜景のような難しい場面で白飛びを抑えやすくなったことは、実写でも分かりやすい進化でした。

静止画も最大37MPのSuperPhotoに対応しました。動画用カメラの付加機能という範囲は出ないものの、旅先で写真も一台に任せたい場面は増えそうです。

専用ボタンとロスレスズームが、撮影の流れを止めない

Pocket 4では、横向きにした画面の下へズームボタンとカスタムボタンが追加されました。

Pocket 3の公式仕様では、4K撮影時の最大2倍はデジタルズームです。私の撮影では倍率を変えるためにいったん録画を止め、構図を決め直すことが多く、せっかくの瞬間を逃しそうになることがありました。(撮影しながら画質を維持して倍率を変えることができない。画質を犠牲にしてのデジタルズームのみ可能ですが、常用はしたくないなという画質です。。。)

Pocket 4は2倍ロスレスズームを明記し、専用ボタンで1倍と2倍を素早く切り替えられます。録画中でも撮影姿勢を大きく崩さず操作できるので、旅先の風景から人物や料理へ寄りたいときのテンポが格段によくなりました。

もう一方のカスタムボタンには、ジンバルモード、クイックキャプチャ、再センタリング、ジンバルロックなどを割り当てられます。小さなタッチ画面で階層をたどる回数が減るだけでも、実際の撮影では大きな改善です。

トラッキングとジンバルの「ピタッと止まる」感覚

Pocket 3では、トラッキングが素早く決まるときと、狙った人物をうまく捉えられないときがありました。

Pocket 4は新しいActiveTrackと被写体管理機能を搭載し、登録した人物を優先して追尾する設定も利用できます。私が使った範囲でも、被写体を選択してから追尾へ入るまでが安定し、ソロでの撮影に任せやすくなったと感じます。

本体で確認できるようになった美肌機能

Pocket 3にもグラマー効果はありましたが、本体だけで撮影した場合、仕上がりはDJI Mimoアプリから書き出す段階で反映されます。撮影中の小さな画面だけでは、最終的なかかり具合を判断しにくいところがありました。

Pocket 4は動画モードでカメラ内美肌機能を使え、肌の滑らかさ、明るさ、トーンの強さを本体で調整できます。新しい編集アプリを別途用意しなくても、撮影時に方向性を決められるようになったのは便利です。

一方、DJI Mimoで適用するアプリ側の美顔効果は、従来どおり書き出し時に処理されます。また、Pocket 4のフィルムトーンとカメラ内美肌は併用できません。ここは用途に応じて選ぶ必要があります。

107GBの内蔵ストレージと高速転送は、地味だが大きい

Pocket 4には107GBの内蔵ストレージが追加されました。microSDカードを入れ忘れたときでも撮影を始められ、カード側に問題が起きた場合の予備にもなります。

DJIによると、標準ビットレートなら内蔵ストレージへ4K/60fps動画を最大約220分保存できます。すべてを内蔵メモリだけで運用する必要はありませんが、「撮れない」を避ける保険として心強い容量です。

さらにUSB 3.1接続では最大800MB/sの転送を掲げ、無線もWi-Fi 6へ進化しました。実際の速度はパソコン、ケーブル、ストレージなどに左右されますが、大量の素材を扱うときの待ち時間は明らかに短くなりました。

撮影後の転送は地味に時間を要します。そこが短くなり、素材を安全に取り込めたという安心感を早く得られることは、派手な新機能以上に日々の制作へ効いてきます。

使って分かった気になる点

ジンバル全体を覆う保護カバーが欲しい

Pocket 4の標準構成にはジンバルクランプと携帯用ポーチが付属します。Pocket 3のように本体上部まで囲む保護カバーではなく、ジンバル部分を固定する簡素な構造です。

小さなバッグへ単独で入れるなら扱いやすいのですが、硬い機材と一緒に持ち歩くときは少し不安が残ります。個人的には、ジンバルと画面をまとめて守れる全面タイプのケースも用意してほしいところです。

なお、手元にあったPocket 3の保護カバーはPocket 4へ装着できませんでした。外観が似ていても、本体寸法がわずかに異なるため、ケース類は対応機種を必ず確認したほうがよいでしょう。

ジョイスティックは柔らかくなった

Pocket 4の5Dジョイスティックは、押し込む強さによってジンバルやズームの速度を調整しやすい設計です。そのぶん操作感はPocket 3より柔らかく、軽く動きます。

細かな速度調整をしたい人には利点ですが、私はPocket 3の少し硬めで手応えのある感触のほうが好みでした。これは性能の優劣ではなく、完全に操作感の好みです。

大きさは近いが、まったく同じではない

並べると印象はよく似ていますが、Pocket 4はPocket 3より少し大きく、11.5g重くなっています。携帯性を損なう差ではありませんが、旧ケースの流用を考えている人には重要です。

なぜ上位のOsmo Pocket 4Pを選ばなかったのか

購入時には、上位モデルのOsmo Pocket 4Pも検討しました。

4Pは20mm相当の広角カメラに加え、60mm相当・F1.8の中望遠カメラを搭載した2眼モデルです。広角側は最大17ストップのダイナミックレンジと10-bit D-Log 2に対応し、光学3倍、最大12倍ズームまで扱えます。

一方、本体重量はPocket 4の190.5gに対して230g。第三者レビューでも上部が重く感じられることが指摘されています。小さく、軽く、気軽に持ち出せることを最優先した私には、2眼化によるフロントヘビーな感触が気になりました。

内蔵ストレージもPocket 4の107GBに対して4Pは103GBとわずかに減り、公称動作時間は240分から210分になります。日本でのスタンダードコンボ価格はPocket 4が79,200円、4Pが99,000円で、差額は19,800円です(2026年8月27日時点)。

D-Log 2と17ストップは魅力的ですが、最高性能を得られる条件には制限があり、D-Log 2は1倍時のみ対応します。私の普段のVlog制作でそこまで色を追い込むか、追加予算に見合うほど60mmレンズを使うかを考え、今回は無印のPocket 4を選びました。

画質を最優先し、人物撮影や舞台、遠くの被写体を60mmで撮りたい人なら、4Pの価値は明確です。しかし、Pocketシリーズらしい軽快さを守りたいなら、無印4のバランスは非常に優れています。

Pocket 3から4へ買い替えるべき人

Pocket 4への買い替えをすすめたいのは、次のような人です。

  • Pocket 3のバッテリーや動作に経年劣化を感じている
  • 逆光や夜景で白飛びをもう少し抑えたい
  • 録画を止めず、ズームや設定を素早く切り替えたい
  • 一人撮影でトラッキングを多用する
  • 内蔵メモリと高速転送で撮影後の作業を短縮したい
  • 動画だけでなく、旅先の写真にも活用したい

反対に、Pocket 3の画質や動作に満足し、主に日中の4K/30fpsや4K/60fpsを撮る人は、急いで買い替える必要はありません。Pocket 3も1インチセンサー、3軸ジンバル、回転式OLED画面、DJI Micとの直接接続という中核的な魅力を備えています。価格差が大きい時期なら、セールになったPocket 3を入門機として選ぶのも十分にありです。

まとめ|Pocket 4は「見た目以上の進化」だった

Osmo Pocket 4は、見た瞬間に別物だと分かるモデルチェンジではありません。1インチセンサー、回転式画面、3軸ジンバルという基本構成も、Pocket 3から受け継いでいます。

それでも、白飛びを抑えた階調、専用ボタン、ロスレスズーム、安定した追尾、本体で調整できる美肌機能、107GBの内蔵ストレージ、高速転送といった改善が積み重なり、撮影から素材整理までの流れが確実に快適になりました。

とくに印象的だったのは、スペック表の一項目では表しにくい「精度」です。狙ったところでジンバルが止まり、被写体を追い、撮り終えた素材を素早く取り込める。その一つひとつが、撮影を続ける気持ちよさにつながっています。

初めて小型ジンバルカメラを使うなら、価格を抑えたPocket 3でも十分に楽しめます。Pocket 3の良さを知ったうえで、一つ上の画質と撮影体験を求めるなら、Pocket 4は見た目以上の進化を実感できるはずです。

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参考資料