23/11/20 モーツァルト編曲版メサイア公演、マヨラカナームス東京さんの第10回記念定期演奏会無事終演しました。
氷見 健一郎公式サイトをご覧下さりありがとうございます。
2023年11月18日杉並公会堂でのマヨラカナームス東京第10回記念定期演奏会、モーツァルト編曲版メサイア公演が無事終演しました。いつも聴き慣れたヘンデルのメサイアがもちろん元になっていますが、全く別物の完全にモーツァルトの楽曲のようなメサイアでした。斬新な編曲に心奪われ、付け加えられた新たな音色にとても心躍る演奏会となりました。
今回ご紹介する演奏会はこちらです↓
マヨラカナームス東京第10回定期演奏会
日時 2023年11月18日(土) 15:00開演
会場 東京/杉並公会堂(大ホール)
指揮・音楽監督/渡辺祐介
ソプラノ/中江早希、アルト/湯川亜也子
テノール/中嶋克彦、バス/氷見健一郎
合唱/マヨラ・カナームス東京
管弦楽/オルケストル・アヴァン=ギャルド
フルート:野崎真弥、岩井春菜
オーボエ:三宮正満、森綾香
クラリネット:満江菜穂子、新井ひまわり
ファゴット:村上由紀子、鈴木禎
ホルン:塚田聡、伴野涼介
トランペット:斎藤秀範、村上信吾
トロンボーン:廣田純一、直井紀和、石原左近
ティンパニ:井手上達
ヴァイオリン:(コンサートミストレス)荒木優子
高橋奈緒、天野寿彦、池田梨枝子、遠藤結子、寺内詩織、鳥生真理絵
廣海史帆、本郷幸子、保坂喬子、宮崎蓉子、山内彩香
ヴィオラ:秋葉美佳、伴野剛、中島由布良、中田美穂、山口真
チェロ:山本徹、高橋麻理子、野津真亮
コントラバス:布施砂丘彦、原田遼太郎
フォルテピアノ:重岡麻衣
通常版と何が違うのか
歌詞がドイツ語に
まず大きく異なるのは、歌詞が全てドイツ語になっていることが挙げられます。ただオリジナルテキストの英語版にドイツ語を当てはめているだけでなく、ドイツ語のシラブルに合わないところを音を付け足したり、音を変えたりされているので、多くの箇所が英語版の感覚では歌うことができません。
合唱ナンバーがソロカルテットに
・Und er wird reinigen (And He shall purify)
・Uns ist zum Heil ein Kind geboren (For unto us a Child is born)
・Sein Joch ist sanft (His yoke is easy)
こちらの三曲の一部がソリストだけに割り当てられています。すべてを歌うわけではなく、途中から合唱とtuttiになるのですが、メサイアはソリスト同士のアンサンブルがないんだよなといつも少し残念だったので、これは楽しかったです。
ソリストの担当曲が変わり、、、(今回はバスのみに触れます。)
モーツァルト編曲版でのバスソリストの担当曲はこちらになります。
・So spricht der Herr (Thus saith the Lord)
・Doch wer mag ertragen (But who may abide)
・Blick auf! Nacht bedeckt das Erdreich (For behold, darkness shall cover the earth)
・Das Volk, das im Dunkeln wandelt (The people that walked in darkness)
・Warum entbrennen die Heiden (Why do the nations so furiously rage together)
・Merkt auf! Ich künd ein Geheimnis an (Behold, I tell you a mystery)
・Sie erschallt, die Posaune (The trumpet shall sound)
But who may abideをバスが担当するバージョンもありますが、今回初めて歌いました。フルートとユニゾンで歌うのも初めてで、特徴的な音色と一緒に旋律を歌うのはとても楽しかったです。Why do the nations so furiously rage togetherはヘンデルが存命だった頃は今で言うショートバージョンで、前半部分で次のナンバーに行っていました。しかしながらモーツァルト編曲版になるとよく演奏されるフルバージョンの後、曲冒頭に戻り前半をもう一度演奏します。
前回マヨラカナームス東京さんの演奏会でメサイアのソロを歌ったときはこのショートバージョンでした、その演奏会を聴きに来てくださったお客様に、あっという間に終わってしまいもっと聴きたかったと仰っていただき、まさか今回フルバージョンを超える尺で歌わせていただくことになるとはと、この一連の流れに驚いております。
そして、The trumpet shall soundは逆にショートバージョンに直されています。この曲の特徴とも言えるトランペットパートがホルンにも振り分けられており、ガラリと印象が変えられています。
今回の公演にあたり
これまではソリストとして、演奏会の直前から合流し公演に出演しておりましたが、今年よりボイストレーナーになったため、8月よりモーツァルト編曲版メサイアを一緒に練習してきました。いままでよりも長い期間携わった事により、歴代で一番思い入れ深い演奏会になったように思います。曲を聴く度に、この部分はこういう指導したな、こういう練習したな、いまとても上手く歌えていたな、などなどいろんな思いが巡っておりました。
今回たくさんのお客様がご来場くださり、たくさんの拍手、掛け声に包まれた杉並公会堂の光景は、大切な思い出となりました。素晴らしいメンバーの方と一緒に演奏させて頂けましたこと、改めましてお礼申し上げます。
また皆さんと一緒に演奏できます日を心待ちにしております。