23/12/29 熱狂的な拍手と歓声に包まれた、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団 第九特別演奏会2023を聴きに行ってきました。

氷見 健一郎公式サイトをご覧下さりありがとうございます。

本日は2023年最後、こちらの演奏会にてベートーヴェン作曲の第九を楽しんできました。今回はこちらの演奏会にいってきた様子などをまとめたいと思います。

東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団 第九特別演奏会2023

日時 2023/12/28 (木) 19:00開演 [18:00開場]

会場 東京文化会館 大ホール

出演

指揮:高関 健(常任指揮者)

ソプラノ:中江 早希
メゾ・ソプラノ:相田 麻純
テノール:宮里 直樹
バリトン:池内 響
合唱:東京シティ・フィル・コーア (合唱指揮:藤丸 崇浩)

久しぶりの上野

東京文化会館に出向いたのは4月の東京春音楽祭、仮面舞踏会公演以来かと思われます。すっかり場所の変わった上野駅の公園口にも慣れ、数々の名演が行われた大ホールでの第九を楽しみます。東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団さんの第九は二年前も聴きに行っていました。

東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団 第九特別演奏会2021 | 中江 早希 -Official site -

日時 2021/12/28 (火)19時開演会場 東京文化会館 大ホール演目フランセ:ファゴットと11の弦楽器のための協奏曲ベートーヴェン:交響曲第9番 二短調 作品125「合唱付…

会場に到着すると大勢のお客様が来場されていました。チケットを求める列もとても長く、その人気がうかがえます。エントランスにはこれからの東京文化会館での演奏会のチラシが飾られ、中江の来月大西宇宙さんと出演するリサイタルのチラシも大きいサイズのものが飾られていました。照明も相まってとても豪華に見えましたね♪モーツァルトの定番曲から、なかなか演奏されない珍しい曲まで魅力的なラインナップになっているので、ぜひチェックしていただけますと幸いです。

演奏を聴いて

今回は一階中央の席で演奏を鑑賞しました。しっくりくる言葉がまだ見つかっていないのですが、弦楽器の倍音感というのでしょうか、音色の格式高さというのかとてもリッチなサウンドで第九の演奏が始まりました。どうしてもティンパニが大好きで耳がそちらに行ってしまうのですが、全体を引き締めるタイトなサウンドに心を奪われました。音の伸びが絶妙なんですよね。ぼやけすぎず短すぎず、まさに職人技です。

いろんな第九演奏会にいくと同じ楽曲なのにまったく別のプログラムを聴いているかのようなその違いの多さに驚かされます。今回の東京シティ・フィルハーモニー管弦楽団さんの演奏はフレーズのニュアンス付けがとても多彩で、聴いていてとてもワクワクしました。つながる音、跳ねる音、似たフレーズでも表現が変化する一瞬一瞬の音に心躍る演奏でした。

合唱は最初から、ソリストは4楽章前に入場するスタイル。いろんなタイミングがありますが、4楽章前入りは初めて見ました。チェロ、コントラバスのレチタティーヴォ箇所の一体感は凄いと声を漏らしそうになるくらい圧巻で、これは良いものが聴けたととても気持ちが高揚しました。合唱団の温かく包み込むような歌声に酔いしれる4楽章、終盤のソリストのカルテットではティンパニがとても印象的に奏でられ、この部分ってこんなに感動的だったのかと心酔しました。

今年の2月に島根県のオペラでご一緒したコンサートマスターの戸澤さんのかっこよさに痺れ、高関マエストロの的確な指揮さばき、そして演奏時以外の部分での温かいお人柄を感じさせる振る舞いを見ることができた、とても来てよかった素晴らしい演奏会でした。

 

最後に

今回のソリストメンバーは2012年東京藝術大学大学院オペラ《ドン・ジョバンニ》のキャストが揃いました。

終演後僕もちゃっかり写真を一緒に撮ってもらいました(当時別組でしたが)。高関マエストロと芸大フィルの演奏でオペラ公演に出演できた素晴らしい機会でした。僕の演じた役はなんとレポレッロ。いまは騎士長をやることのほうが多いですが、とても良い勉強をさせていただきました。いつか同期で演奏することができたらいいのになぁと羨ましくも、これからの楽しみが増えた演奏会でした。勝手知ったるソリストのアンサンブル、素晴らしい演奏でした。


(2012/09/30ドン・ジョバンニ終演後)